ペットと人間は住む世界が違う?
仏教では「六道輪廻」といって六つの世界(六道)の中のいずれかに生まれ変わっては死んでいくこと(輪廻転生)を繰り返すと考えられています。
六つの世界(六道)とは「天道」「人間道(←我々)」「修羅道」「畜生道(←ペット)」「餓鬼道」「地獄道」で、生前の行いにより生まれ変わる世界が決まるそうです。
余談ですが、お地蔵さんが6体横に並んで立っているのを見たことありませんか?
これは「六地蔵」といいます。
6体のお地蔵さんにはそれぞれ意味があり、六つの世界で輪廻している死者の苦しみを救済してくれる尊いお地蔵さんなのです。
話は元に戻りますが、仏教では動物(ペット)は人間とは住む世界が2段階も違うため、人間と同様のご供養をするものではないと考えます。
現在は宗教を問わない霊園などでは人間とペットが同じお墓に入るということも珍しくありませんが、寺院の墓地では原則人間とペットは同じお墓には入れません。
その昔には動物を家畜として飼うことはあっても、現在のペットという感覚で飼うことは無かったでしょうから、そういう仏教の「畜生道」という考え方も仕方ないのかもしれません。
でも、現在はペットという認識はその昔のものとは大きく変わっています。
ペットは決して畜生ではなく、もはや家族なのです。
仏教では「諸行無常」を説きます。
諸行無常とは「この世の万物は常に移り変わり、生まれては消滅を繰り返し、永久不変なものは無い」ということです。
動物(ペット)の考え方も時代とともに変わっていくということは、むしろ自然なことなのかもしれません。