粉骨後の体積のお話
同じサイズの骨壷に入っているご遺骨でも、粉骨後の量は少なかったり多かったりと大きく変わることがあります
7寸サイズの骨壷にパッと見た感じでは8割くらいの容量で入っているご遺骨でも、粉骨加工した後の体積には大きな違いがあることがあります。
場合によっては倍くらい違うことも珍しくありません。
なぜそんなに変わるのか?
骨も個体差が大きい
その理由の一つとしては、人それぞれ体格に個人差があるように、動物にもご遺骨の太さや量、さらには密度にも大きな個体差があるということです。
火葬終了後のお骨上げの際、ご遺骨を箸で拾って骨壷の中に納めていくのはご存じの通りですが、ご遺骨の量が多い場合には火葬の作業員さんが箸や木の棒でザクザクゴリゴリと骨壷の中のご遺骨を砕いているところを見たことがある人も少なくないと思います。
砕くことでフワフワに入っていたご遺骨周辺の隙間を埋め、骨壷の容量に余裕を作って全てのご遺骨を納められるようしているのです。
確かに火葬後にご遺骨が骨壷に入りきらなかったら、ご遺族も火葬の作業員さんも困っちゃいますもんね…。
このような理由から骨壷の蓋を開けて上から見たパッと見は同じ8割の容量でもその下の状況が全然違うので、粉骨加工後の体積も変わってくるということなのです。
火葬の仕方によって骨の体積が変わることがある
それから、火葬炉の設備によっても大きく変わってくるような気がします。
比較的新しい火葬炉で火葬されたご遺骨は粉骨加工後の体積が小さく、逆に古い火葬炉で火葬されたご遺骨は粉骨加工後の体積が多い傾向にあるようです。
人間のケースではありますが、以前、関東圏の某火葬場で火葬されたという90代の女性のご遺骨をお預かりして粉骨にしたのですが、当店主の経験上90代の女性にしてはご遺骨の量が非常に多かったので、お施主様に確認したところ「小さくて華奢なおばあちゃんでしたが・・・」とのこと。
調べてみるとその火葬場の火葬設備は古く、現在建て替え計画が出ているそうで、「だからか」と納得したということがありました。